当方も国内製造のサプリメントを出品していますが、同様のメールが同じ頃、届きました。

今後、Amazonでサプリメントを販売する条件として、
「HaccpとGMPの認証を取得しているメーカーによる製造の商品しか出品を認めない」という非常に厳しい内容です。

しかしながら、Haccpについては「食品衛生法」の改正により本年6月より制度化され、Haccpに沿った衛生管理が義務化された事は周知の事実ですが、「第三者機関による認証書の取得」については義務化されてはいません。
※詳しくは厚生労働省のHPをご確認ください。

また、GMPにつきましては、厚生労働省令である「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令」（平成16年12月24日厚生労働省令第179号）、
「GMP省令」により、医薬品や医薬部外品については製造所における製造管理や品質管理の基準が定めれております。
健康食品に該当するいわゆるサプリメントは医薬品に準拠した位置付けでできるだけGMPの基準に沿った品質管理が奨励されていると解釈するのが妥当ではありますが、
やはり第三者機関の認証取得までは義務化されてはおりません。

当方はメーカーではなくああくまで一セラーでありこれらの制度の専門家ではありませんが、一般的に公開されている情報から見ても、今回のサプリメント出品セラーに対するこの通達は、
また随分と急激にハードルを上げてきたなと感じます。
（すべてのサプリメント出品セラーが対象かどうかも定かではありませんが）

もちろん、カスタマーの側に立てば、衛生管理がお墨付きの商品の方が安心感はありますので、その事自体は、中長期では全体のサービス向上につながるので、歓迎すべきことでしょう。

ただ引っかかるのですが、客観的に見て一定水準以上の中小のサプリメント・メーカーでも、HaccpやGMPの第三者機関の認証までは取得していない工場は実はかなり多いと思われます。
これらの工場が認証を取得するとした場合、場合によっては追加設投資やマニュアルの整備、認証取得を成功させるためのコンサルタントの起用等、多額の費用と期間が必要となります。
しかしながら、過去1年間、Amazonからは本件の事前準備を促す案内は無く、今回いわば抜き打ち的に30日後の認証書提出を求める内容となっています。

Amazonさんとしての今回の方向性の打ち出し方そのものは、あくまでも事業者として取引先であるセラーをある基準に沿って選別しようとする内容なだけで、違法でもなんでもありません。
ただ、日本の商習慣や実情を全く考慮しない、かなり進め方が乱暴だなという印象を受けました。いつもの事ではありますが。

少しうがった見方かもしれませんが、事実上、大手サプリメントメーカー及び関連セラー以外を「排除」する心算なのかと裏読みしておるのですが、他のセラーの方々のご意見も伺ってみたい所です。